みかんの皮をむいているときにあらわれる白い綿状のもの。
この部分に疑問を持ったことはないでしょうか?
甘くはないし、房にたくさんくっついていると、取り除きたくなる部分、この部分は皮の裏側…
と思っていましたが…
あれ?皮ってどこまでだ?白い部分は勝手に皮の裏側だと思っていたけれど、房のまわりの薄い皮も皮?だとすると、白い綿状の部分は皮の中間部分?
実はみかんの“皮”、いくつかの層構造になっているのです。
外側の部分から順に解説していきます。
外果皮(がいかひ)― オレンジ色の皮の再外層
まず、いちばん外にあるオレンジ色の部分。
ここは「外果皮(がいかひ)」といって、いわゆる“外の皮”です。
この部分には、香りのもとになる精油(リモネン)を含む油胞が密集しており、むいた瞬間にいい香りがするのはそのため。
乾燥させると「陳皮(ちんぴ)」と呼ばれる漢方やお茶の材料になります。
しかし、苦味成分も含まれており、苦味が強いので普通は食べません。
いわば、みかんを守るバリアのような存在です。
中果皮(ちゅうかひ)― 白い綿状の層
外の皮をむくと出てくる、白い綿状の部分。
これは「中果皮(ちゅうかひ)」と呼ばれます。
食感が気になるため取り除かれがちですが、実は栄養成分が多く含まれています。
このやわらかい繊維構造の中には、食物繊維やペクチン、ビタミンP(ヘスペリジン)などが含まれており、血流をよくしたり、風邪予防にも役立ちます。
興味深いのは、この白い層が果実の中央の「芯」にも連続している点。
みかんを割ったときに残る白い筋も、実は同じ中果皮なのです。
内果皮(ないかひ)― 房を包むうすい皮
さて、みかんをむくと現れる房(ふさ)。
この房を包んでいる薄い膜、実は「内果皮(ないかひ)」と呼ばれる果皮の最内層。
ここを包む薄膜(じょうのう膜)は、実は果皮の最内層=内果皮です。
したがって「房の外側」も皮の一部なのです。
房の中には、果汁をためた小袋=果汁嚢(かじゅうのう)がぎっしりと詰まっています。
これが私たちが“実”と呼ぶ部分です。
房とは皮と実が一体化した構造なのです。
つまりみかんは、
外の皮 → 白いワタ → 房のうす皮 → つぶつぶの実
という三重構造の皮に包まれた果実なのです。
果汁嚢(かじゅうのう)― つぶつぶの正体
房の中にぎっしり詰まったつぶつぶ。
これが「果汁嚢(かじゅうのう)」で、
一粒ずつが小さな袋のような細胞になっており、中は甘くてジューシーな果汁で満たされています。食べると弾けるあの“つぶつぶ感”は、この袋がつぶれるためなのです。
これが私たちが「実」と呼んでいる部分です。
まとめ:皮と実の境界はどこか?
| 部位 | 植物学的な名前 | 特徴 |
|---|---|---|
| オレンジ色の表面 | 外果皮 | 香り・苦味・防御 |
| 白い綿状の部分 | 中果皮 | 繊維・ビタミンが豊富 |
| 房を包む薄皮 | 内果皮 | 房を包む膜 |
| つぶつぶの実 | 果汁嚢 | 甘い果汁の袋 |
結論として、「みかんの皮はどこまで?」の答えは――
外皮だけでなく、白いワタも、房の薄皮も、すべて“皮”
次にみかんを食べるときは、三層の皮、果実、それぞれの部分に着目しながら、味わってみてくださいね。
おまけ:観察のポイント
みかんの観察の際には、次のように観察してみてはいかがでしょうか?
ぜひ、楽しみながら観察してみてくださいね。
- 皮をむいて、白いワタを引っ張ってみる
- 房を1つ取り出して、うす皮をむいてみる
- 中のつぶつぶをルーペでのぞいてみる
みかんの構造、各部分の特徴を実感できるはずです。

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